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「ドッカン」「オロロ」などユニークな表現を使いながら、自分のコミュニケーションの「癖」を振り返る。「野球のバッティングで悪い癖があれば何回も素振りをして直すのと同じように、コミュニケーションの癖も何度もロールプレーという素振りでトレーニングを重ねて直していくのです」(森田さん)。 |
― ターニングポイント
1冊の本との出会いが私の生き方を変えてくれました。1986年、大学に在学中だった私は「自分探し」のため、デンマークに留学しました。その後イギリスに渡って勉学中に友人に勧められて読んだ本が『A Woman in Your Own Right』(後に邦訳され『第四の生き方』としてつげ書房新社から刊行)です。当時の私は人と話すのが得意ではなく、自分の気持ちを上手に伝えられずに黙り込んでしまうタイプでした。ところが、この本によって自分の考えを口に出して言うのはとても大切なことであり、伝え方によっては相手に伝わる方法があると知ったのです。それがアサーティブネスとの出合いでした。
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森田さんが感銘を受けた『A Woman in Your Own Right』は森田さん自身が共訳者となり『第四の生き方』(つげ書房新社刊、税込み1890円)の書名で1998年に出版され、ロングセラーを続けている。右は著者のアン・ディクソン氏。森田さんはディクソン氏のもとで研修を受け、アサーティブネストレーナーの資格を取得した。 |
― 「対等」なコミュニケーション
アサーティブネスとは、自分も相手も大切にした、誠実で対等、率直なコミュニケーションの理論と方法です。1950年代に心理学の専門領域としてスタートし、徐々に心理学から離れてよりよい人間関係を築くためのスキルとして広がってきました。アサーティブネスの訳語は「自己主張すること」ですが、単に自分の意見を押し通すという意味ではありません。自分はこう考えている、こんなことを望んでいるといった要求や意見を、相手の権利を侵害せずに、対等に表現する方法です。自分を上手に主張できず、人間関係にストレスを感じている人は多いと思いますが、アサーティブネスのスキルを身につければ相手の立場を理解した上で、自分の意見や要求を率直に伝えられるようになります。そんなアサーティブネスの魅力を多くの人に伝えたくて04年にNPO法人アサーティブジャパンを設立したのです。
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森田さんは、講演や講習会だけでなく、さまざまな著書を通してもアサーティブネスの普及に取り組んでいる。 |
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― アサーティブ・トレーニング
「自己表現が下手、主張が苦手。でもそれは自分の性格だから」と思い込んでいませんか。性格は変えられませんが、コミュニケーションの仕方は変えられます。もちろん、容易なことではありませんが、アサーティブ・トレーニングで伝え方の訓練を行っていけば、徐々に身に付いていきます。実はコミュニケーションの取り方には「癖」があるのです。私は、何かあると攻撃的に言ってしまう場合を「ドッカン」、受身的になって黙ってしまう場合を「オロロ」、遠まわしに作為的になる場合を「ネッチー」と名づけました。例えば、忙しい最中に「この書類、今日中にお願い」と頼まれたとします。ドッカンは、「そんなの無理です」と取りつく島を与えません。オロロは、「わかりました」と黙って引き受けます。ネッチーは、受けた後で、「こんなに忙しい時期に、よくも頼むわよね」と聞こえよがしにため息。さて、あなたは? アサーティブな対応の一例を示すと、「私は今これだけの仕事を抱えていて、今日中に書類を作成できません。申し訳ありませんが、明日の午前中まで待っていただけませんか」となります。トレーニングではロールプレーなどを通して、こうした「自分の癖」を振り返りながら、アサーティブなコミュニケーションを身につけていきます。
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アサーティブネスの講座風景。簡単なゲームやディスカッション、ロールプレーなどを取り入れながら、基本的な理論や方法を学ぶ。問い合わせはNPO法人アサーティブジャパン |
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トレーニングで使われるアサーティブジャパンが編集したテキスト。 |
― ミッション
アサーティブトレーナーの養成が大きな柱です。一部でアサーティブネスは用意した「イエス」に相手を誘い込む方法という誤った理解があります。アサーティブネスの本来の目的は、人の操作ではなく、問題解決にあります。立場の違いを超えて対等に向き合うというアサーティブネス本来の姿を、伝え手の養成を通して広めていきたいと考えています。
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NPO法人アサーティブジャパン 一橋大学在学中にデンマークに留学。その後の渡英先でアサーティブネスに出合う。卒業後、社会福祉士の資格を取得し、1991年〜93年にかけイギリスでソーシャルワーカーとして勤務。その間、アサーティブネストレーナーの資格を取得。帰国後、アサーティブネスの講師として活躍。アサーティブネスを普及させるため、04年に特定非営利活動法人アサーティブジャパンを設立。代表理事として全国各地で講習会、後援会を開催するなど精力的な活動を続けている。 |
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【お問い合わせ】 042-580-2280 http://www.assertive.org/ |

















